貴社の商材にも使えるかもしれない「ダイナミックプライシング」

「値決めは経営」とは稲盛和夫さんが言ったとされる名言です。値段を決めることというのは経営の主軸に置いてもいいくらい、重要なことであるということです。

この値決めの一つとして「ダイナミックプライシング」というものがあります。

ダイナミックプライシングとは?

ダイナミックプライシングとは需要と供給に合わせて値段を上下して決める方法です。変動価格制とも言われ、多くの場所で使われています。主に使われている業界ではホテルや旅館業界・航空券などの業界があります。例えばゴールデンウィークや年末年始などは高くなっていますし、あまり人気のない平日などは安くなっています。

アパホテル泉岳寺の値段表

こちらはアパホテル品川 泉岳寺駅前の値段表になります。

平日や日曜日などは人気がなく安くなっていますし、土曜日はかなり高くなっています。2倍を超える値段の差があることがわかります。

経済学の基本である需給の関係

ダイナミックプライシングの考え方は、経済学の基本である「需要と供給」の関係によって決定されています。需要が多い、つまり多くのお客さんが買いたいと思う場合は値段を高くし、逆に買いたいお客さんが少ない場合には安くします。

稲盛和夫さんの「値決めは経営」も利幅が最大になる点で値段を決めるのが良いとしています。まさにダイナミックプライシングもこの利幅が最大になるように作られているわけです。

AIやデータ活用と相性が良い

ダイナミックプライシングは需給関係を予測して値段を決めないといけません。予測しているよりも需要が多い場合はすぐさま値段を上げて利益幅を増やし、需要が予測よりも少なければ値段をすぐに下げるシステムが必要になります。

そのため、AIやデータ活用との相性が非常に良いため、AIが当たり前になりつつある現代と非常に相性が良い値決めの方法と言えるのではないでしょうか。

相性が良い業種とは?

  1. 一定の需要が必ずある業種
    • チェーン系のホテル・旅館や航空券など、一定の需要がすでにあるものはダイナミックプライシングの相性が良いです。逆にいえば、まだ需要があるかどうかわからないものには向きません。
  2. チャンスロスを生み出している業種
    • 満室・満員で予約ができない、購入者が多くてすぐに売り切れてしまうなど、利益を上げるチャンスを失っている「チャンスロス」がある業種も相性が良いと思われます。
  3. 高価格でも一定の社会的理解がある業種
    • ホテルや航空券はお盆やお正月、GWは高くなるのは当たり前という社会の理解があります。このように社会が高価格を受け入れてくれる業種は相性が良いと言えるでしょう。

まとめ

  1. 値段を決める方法の一つ、ダイナミックプライシング
  2. AI時代に非常に相性が良い値決めの方法
  3. 業種によって良し悪しがある

投稿者プロフィール

松本 孝行
松本 孝行代表取締役
兵庫県伊丹市出身

2006年、立命館大学経営学部卒業後、パソコンソフトの卸売会社、総合商社子会社に就職し、2008年に独立。

2011年頃からSEO対策・アフィリエイト用の文章制作から、独学でリスティング広告やアクセス解析、SNS広告などを学び、サービスを展開。

短期大学の情報処理講師や職業訓練校のWebサイト制作クラス・ECマーケティングクラスなどで講師を担当。

現在は株式会社キヨスル代表取締役として、Webマーケティングをデザインすることでクライアントのビジネスに貢献する。

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