同じ商品なのに、お店によって値段が違うのはなぜ?
アサヒスーパードライ350mlをコンビニで購入すれば約220円くらいの値段になります。スーパーで購入すれば約190円、お祭りで購入すれば約400円、銭湯で購入すれば300円くらいで購入できます。
全く同じ商品にも関わらず、なぜこんなにも値段が違うのでしょうか?
海外の場合は為替や経済規模で説明される
値段の差で言えば、今は円安ということも合って日本と海外での価格差がよく語られます。日本でも海外でもあるチェーン店に丸亀製麺があります。日本で丸亀製麺のかけうどん(並)を食べると、390円ですが、アメリカテキサス州で同じものを食べると5.95ドルになります。日本円で890円程度になります(1ドル150円計算)。
かなり価格差がありますが、海外との価格差は為替の違いと経済規模・ルールの違いで語られます。例えば日本よりもアメリカのほうが経済規模が3倍ほど大きく、為替は円安です。かつ、最低賃金についても日本よりも高めに設定されている州が多くあります。そのため、これだけの価格差がつくという説明が可能です。
環境によって値段は左右される
しかし、日本と海外ではなく、同じ国内でも全く値段が違います。しかも、徒歩10分圏内の場所でも、価格差がついています。つまり、ものやサービスの値段は環境によって左右されると言えるのではないでしょうか。砂漠の真ん中でペットボトルの水を売るとすれば、高い値段になってあたりまえ、と考えるのではないでしょうか。
例えば野球のスタジアムは現在持ち込み禁止になっています。持ち込み禁止の中、野球が終わるまで見るとなると2時間程度はかかります。そこでビールを買うと800円程度するわけですが、これは他に選択肢がなく、そこで買うしかないため、高い値段設定が可能になります。独占市場を作り上げているわけです。
また、唐揚げといっしょにビールを買える唐揚げ店などもあるでしょう。この場合は唐揚げを買ってからコンビニやスーパーにビールを買いに行くのはめんどくさいから、その場でぱっと一緒に買うことができるという「めんどくさい」を解消するため、高目に設定されていると考えられます。
適正な価格とはなにか?
どのような商品・サービスであっても、「高い」「安い」と言う人がいます。同じ商品にもかかわらず、高いという人もいれば、安いという人もいるのです。それはその人の置かれている環境によります。給料日前だったら高いとも思うでしょうし、それでも砂漠のど真ん中なら高いと言いながらも水を買うでしょう。
だからこそどんな消費者・ユーザーにとっても満足できる値段・適正な価格というのはないのです。ユーザー側・消費者側からみて適正な価格はありませんが、企業側から見ると適正な価格はあります。それが自社の利益が最も大きくなる価格であり、稲盛和夫さんが仰っていた値決めかと思います。
まとめ
- 同じ商品で値段が違うのはなぜだろう?
- 国や置かれている環境によって値段は変わる
- 「高い」「安い」は人によって分かれるからこそ、自社の利益が高くなる値段を考える
- (外に値段を求めても正しい値段は見つからない)