「今のやり方が当たり前」は危険信号!自社の本当の課題に気づくための思考法

「最新のAIを使えば業務が自動化できる!」

最近のAnthropicのClaudeショックから、SaaSは終わったと叫ばれています(SaaSの死、始まる マーケ部門の実態「この半年で思考が変わった」 - 日本経済新聞)。ただ、実際に現場での感覚とはかなり離れているなという感覚です。

SaaSが終わったと言われていますが、そもそも始まってもいません。実は、どんなに優れたAIやツールを導入しても、半数以上の企業はそれを使いこなせていません なぜ使いこなせていない企業が多いのでしょうか、それは生成AIによって解決できることなのでしょうか?

高額ツールを入れても「使わない」企業たち

例えば、マーケティングを自動化する高機能なツール(MAツール)や、有名な顧客管理システムがあります。HubSpotやSalesforceなどです。高いお金を払って導入したにもかかわらず、「51%以上の企業が活用できていない」という調査データがあります。

参考:51%以上がマーケティングオートメーションツールを活用できていない 〜MAツール活用状況に関する実態調査〜 | マーケティングオートメーション List Finder(リストファインダー)

活用できない理由の第1位、それは操作が難しいからでも、機能が足りないからでもありません。使う理由や場面がなかったからが第一位でした。SaaSは終わったと言われていますが、そもそも半数以上の企業が使ってもいないし、活用もできていないのが実態なのです。

なぜ使う理由がないのか?最大の原因は「課題設定」

では、なぜ必要がない・使う理由がないと多くの企業は考えているのでしょうか?はっきりとした答えはアンケートにありませんが、推測するに、使う理由がない最大の原因は、自社の業務において「何が問題なのか(課題設定)」ができていないことではないでしょうか。

企業によって事業の課題というのは様々です。例えば下記のような業務を行っている企業があるとします。

  • 毎朝、複数の管理画面を開いて数字をエクセルに手入力している
  • メルマガの文章を、顧客ごとに書き分ける時間がない。

これは「解決すべき課題」だというのはわかります。しかし、一般的な解決方法であれば下記のようになるのではないでしょうか。

  • 毎朝、複数の管理画面を開いて数字をエクセルに手入力している
    • より早く入力を行う、もしくは人員を増やして入力する
  • メルマガの文章を、顧客ごとに書き分ける時間がない。
    • ⇒メルマガの文章制作を外注する

上記のような改善が悪いわけではありません。ただ、ここでSaaSや生成AIがどのようなことができるのか、自社の業務を改善できる可能性があるということを知っていれば、解決すべき課題を解決し、大きく改善できるでしょう。つまり下記の2つを認識しておかなければ、そもそもSaaSや生成AIを使う理由が発生しないのです。

  1. 自社の課題が何なのかを認識すること
  2. 生成AIやSaaSなどを活用すれば課題解決と大きな改善ができること

人間は、ずっと徒歩で移動するのが当たり前だった時代があります。より早く・より楽に移動することを考えるようになった時、馬を活用するようになりました。そしてガソリンという動力を得て、車が作られ、活用されるようになりました。「早く・楽に移動したい」という課題があり、そしてそこに馬や自動車というツールを知ることで、課題が解決されていったのではないでしょうか。

「ツールで何ができるか」を知ろう

自社の課題解決のために必要なことの1つが、「AIやツールを使うと、どんなことができるのか(情報)」をまず知ることです。

  • ボタン一つでエクセルへの転記が自動化できるシステムがある
  • AIに指示を出せば、一瞬で50パターンの文章を作ってくれる

こういった「今の技術でできること」はたくさんあります。それらの事例をできるだけ集める事が重要です。あまり関係がないかなと思ったことでも、後々役立つ可能性があります。情報収集は課題解決のために非常に重要なのです。

自社の課題と、ツールの活用がしっかり結びついて、初めてビジネスに利益をもたらします。生成AIが進化してツールを作れるようになっても、自社の課題というのを認識していなければ、利益に結びつく業務改善は難しいでしょう。

投稿者プロフィール

松本 孝行
松本 孝行代表取締役
兵庫県伊丹市出身

2006年、立命館大学経営学部卒業後、パソコンソフトの卸売会社、総合商社子会社に就職し、2008年に独立。

2011年頃からSEO対策・アフィリエイト用の文章制作から、独学でリスティング広告やアクセス解析、SNS広告などを学び、サービスを展開。

短期大学の情報処理講師や職業訓練校のWebサイト制作クラス・ECマーケティングクラスなどで講師を担当。

現在は株式会社キヨスル代表取締役として、Webマーケティングをデザインすることでクライアントのビジネスに貢献する。