ウェブ業界に就職したい人向けの3つのポイント

株式会社キヨスルで初めて求人をだしました。ありがたい事に15名ほどの応募をいただきました。その時の経験も踏まえて、私が採用の際に見ている3つのポイントをお話したいと思います。Web系の業界で働きたい人にとって、プラスになれば幸いです。

ツールを使うスキルは大前提、その上で成果物を作るスキルが必要

まず一番大きなポイントはスキルです。弊社の場合は広告運用スキルの有無を見ていますが、スキルと一口に言っても「Photoshopが使える」と言ったようなものではありません。ツールの使用はできる事が大前提です。それ以上に重視しているのは「そのツールを使って成果物を作るスキルがあるかどうか」です。もちろん、成果物を作るまでのプロセスも大事ですが、例えば「Concrete5やWixでサイトを作りました」と言われても、サイト制作における評価にはつながりません。

現実の制作では、Concrete5やWixを使った案件だけではありません。細かい修正や要望に応えられなければ仕事になりませんので、ソースコードが書けるかどうかを見ます。Photoshopでも「figmaを使っています」だけだとアピールが弱いです。「Photoshop・Illustrator、figmaも使っています」でないと厳しいです。

基本的には前提となる基本的なスキルと、世間的に一番認知されているツールの使用が問題なく行える必要があります。その上でツールを使って成果物を作る事が求めらます。これが我々が言うスキルに当てはまります。どんな資格を持っているかではなく、実際に作成したサイト等を見せるのが一番の証明になります。だからポートフォリオサイトが必要、と言われるのです。

社内コミュニケーション能力は必須

2つ目はコミュニケーション能力です。ウェブ業界はパソコンに向かっているイメージが強いですが、実際はお客様からいただいた要望を噛み砕いて制作部隊に伝えて理解してもらわなければいけません。お客様・社内でのコミュニケーションができないと、正直言って仕事になりません。

コミュニケーションの分かりやすい例に、オフショア開発があります。人件費の安い発展途上国に開発を任せる事をオフショア開発と言いますが、このオフショア開発をWebサイト制作で行っている制作会社はほとんどありません。CSSやデザインなど、ウェブ関係は同じソフトを使い、同じソースコードを使います。しかし、コミュニケーションの壁があるので、ウェブ関係はオフショア開発をあまり使いません。特に日本は細かい要望が多く、そのニュアンスを嚙み砕いて外国人に伝える事はとても難しいのです。

お客様への対応が苦手だというのはもちろんあると思いますので、そこは得意な人が担当すれば良いですが、社内でのコミュニケーション能力はないと仕事が難しいでしょう。

特に中小・零細企業はコスト面を重視している

3つ目はコスト面です。これは特に中小・零細企業に多いですが、企業は常にコストを減らしたいと考えています。出金は少なく、入金は大きくが基本です。

例えば、最近だとウェブ業界はリモートが増えていますので、交通費負担を減らす企業が増えてきています。交通費もほしい!という人も多いでしょうが、交通費負担削減は労働者側にもメリットがあります。

例えば、基本給20万円で交通費が2万円で22万円の人と、交通費なしで20万円の人を比べると、手取り的には22万円の方が多い気がします。また、交通費は非課税なので2万円から所得税では引かれません。ですが、実は交通費は社会保険料の算定には使われています。ですので22万円と20万円でしたら、22万円の方が交通費分保険料が高くなるのです。単に電車等での移動に使うだけなのに、です。

ですから労働者側としても、交通費が入らないというのはメリットになる部分もあるわけです。

また、ウェブ業界だと外注の際に、通信費やソフト代などがかからないのも選ばれやすいポイントになります。「パソコン・ソフトは自分のを使います」というのは中小・零細企業だと非常に喜ばれます。特にリモートで短時間で働くなら、自分のものを使ってもらえると嬉しい企業は多いのではないでしょうか。

企業は費用が増えるとその分の見返りを求めますので、正社員でウェブ業界を目指している人はリモートでアルバイトとして働く人よりも、高い覚悟も必要だと思います。