新規顧客を効率的に獲得するYou Tube広告の活用方法とは?【セミナー書き起こし】
2023年9月7日に株式会社Lumiiさんとご一緒させていただいた、オンラインセミナーの書き起こしになります。セミナーを見逃した方やYou Tube広告に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
目次はこんな形になります。You Tube広告を活用するにはどういう事が必要なのか?動画があればそれだけいいのか?などについてご紹介します。
自己紹介
自己紹介でいつも使っているスライドです。株式会社キヨスルでは基本的に販売促進や内製化などのコンサルティングを行っています。そのための手段として、リスティング広告やSNS広告、You Tube広告を活用しています。
あなたはYou Tube広告をクリックしますか?
脱毛に関する広告がYou Tubeの再生で出てきたので、そのままキャプチャさせていただきました。動画を再生すると、このように広告が再生されるわけですが、皆さんは広告をクリックしたことはありますか?
おそらく、ほとんどの人はクリックしないのではないでしょうか。仮にクリック・タップしたことがあるとしたら、それは間違っていたり、ごく僅かな広告だったりするのではないでしょうか。
実はクリック・タップしないことは特におかしなことではありません。ほとんどの人はクリック・タップしないのです。クリック率はほとんどの場合、1%を下回ります。例えばこちらの記事ではYou Tube広告の平均クリック率は0.4%とかなり低くなっています。
You Tube広告はクリックしない・タップしないのが当たり前なのです。You Tube広告から直接的に売上を上げたり問い合わせを増やすというのは至難の業というわけです。
では、You Tube広告は全く使えない広告なのか?というとそうではありません。You Tube広告は活用方法を知っていれば、きっちりと成果を出すことができるのです。
You Tube広告に関する2つの事例をご紹介
ここで、You Tube広告に関する活用事例・成功事例についてご紹介したいと思います。
この事例は2つともGoogle広告が公式で出している事例ですので、信ぴょう性はかなり高いでしょう。
事例1:You Tube広告とGoogle検索広告の組み合わせ
1つ目の事例は株式会社プレイドさんの事例です。ウェブサイトを簡単に更新できるツールを展開している企業さんなんですけれども、ツールを利用して貰う人を増やすために、Google広告を利用しています。
You Tube広告を利用する前にも広告を利用していたようですが、You Tube広告を利用し始めたことでCPAが53%下げることができたと言います。53%というと、1件のツール利用者を獲得するのに10,000円かかっていたのが、4,700円で獲得できるようになったということです。かなりすごい成果です。
ここでポイントとなるのはコンバージョンは別の広告を利用しているという点です。You Tube広告と合わせてGoogleの検索広告、そしてディスプレイ広告を使ったのです。ツールの利用登録は検索広告・ディスプレイ広告の方で狙ったことで、成功させたのです
株式会社プレイドさんの事例に関する動画はこちらになります。
事例2:You Tube広告とSEO対策
2つ目の事例は株式会社光通信さんの事例です。こちらは新規顧客の獲得ではなく、求人採用に関する広告の活用なのですが、You Tube広告を活用することで、欲しい社員を獲得できるようになったという事例です。
アメリカで採用をするに当たって、日本と違いあまり知名度がなかったことでなかなか良い採用ができなかったそうです。そこでYou Tube広告を使い、精緻なターゲティングを行いました。
- 18〜24歳
- 狙っている学部がある大学の周辺
- 就職活動に興味関心がある
You Tube広告を出してからは企業名での検索が30倍以上に増えたそうです。さらに企業名検索でやってきたユーザーはそれ以外のユーザーより、4.6倍も応募する確率が高かったそうです。つまり「光通信 求人」というキーワードで検索する人が圧倒的に増え、今までとは違うルートで人材を獲得できるようになったというわけです。
株式会社光通信さんの事例に関する動画はこちらになります。
You Tube広告はユーザーにどういう影響を与えるのか
2つの成功事例を紹介しましたが、この事例に共通するのがYou Tube広告から直接的なユーザー獲得をしなかったという点です。プレイドさんの事例は検索広告・ディスプレイ広告で新規顧客を獲得し、光通信さんの事例では自然検索で新規人材を獲得しました。
ここで抑えておきたいのがユーザーの動きです。
認知・比較検討・購入
一般的な広告を見たユーザーの動きというのは「認知」「比較検討」「購入」の3段階に分けられます。いわゆるAIDMAやAISASなどのユーザー行動をモデル化したものです。この「認知」「比較検討」「購入」はGoogleが提唱しているシンプルなモデルです。わかりやすいので、弊社ではこちらを用いています。
この3段階のうち、You Tube広告が強い部分というのが「認知」「比較検討」の部分になります。購入には弱いですが、それ以外の2つの部分には強いのです。
「認知」は知ってもらうことです。ユーザーに会社名や商品名、サービス名などを知ってもらうステージです。知らなければ比較検討にも登らないし、購入されることもないですから、まずは認知が必要です。
「比較検討」は認知したユーザーが他社の似たような商品と比較検討するステージです。今の時代、どのようなものでもほとんどの商品・サービスは他の企業が似たようなものを出しています。ですので、それら似たような商品・サービスと価格や機能などを比較検討します。
認知と比較検討をぐるぐると回り続け、ある瞬間にユーザーは購入を行います(パルス消費)。購入はコンバージョンと言い換えても良いでしょう。
成功事例から見るYou Tube広告の狙い
「認知」「比較検討」「購入」の行動モデルを踏まえて考えると、ご紹介した2社の事例ではYou Tube広告を認知・比較検討のために利用しています。
プレイドさんはツールの紹介とツールがどれだけ便利なのかを動画広告で配信しました。光通信さんは自社名と自社の特徴を動画で伝えています。You Tube広告の動画を用いて
- プレイドさんのツールは便利そうだな
- 光通信さんという会社は働くと楽しいかも
と思わせることに成功しました。
そして、コンバージョンは別の方法を用いました。You Tube広告は購入に弱いという特徴があるので、購入に強い検索広告やSEO対策を使いました。You Tube広告と購入に強いほかの手法を組み合わせることで、You Tube広告の成果を最大化したと言えます。
You Tube広告には「仕掛け」が必要
成功事例を図示するとこのようになります。You Tube広告では商品・サービスや会社を紹介し、知ってもらうことを狙います。名前を知ってもらい、特徴を知ってもらって興味関心を持ってもらいます。重要なことはここから直接コンバージョンを狙わないことです。
そして会社名や商品・サービス名、特徴を知ったユーザーから登録や申込みを狙うために、購入に強い手法を用いました。検索広告やディスプレイ広告、SEO対策を行いました。
「You Tube広告+検索広告」や「You Tube広告+SEO対策」など、実際に成果を上げるためには仕掛けを作る必要があるのです。単純にYou Tube広告を出しておけばOKというわけではありません。You Tube広告を見たユーザーに次の行動として検索するように誘導する仕掛けが必要になります。
商品・サービスから考えるマッカーシーの4P
このようにYou Tube広告を成功させるためには仕掛けが必要なのですが、それ以上に重要なのが商品力・サービス力です。商品やサービスそのものが魅力的でなければ、いくらYou Tube広告を出してアピールしたとしても、最終的な応募や売上につながりません。
この商品・サービスが重要であるということを表したのがマッカーシーの4Pです。マーケティングミックスとも呼ばれますが、必ず商品・サービスのProductから始まります。そして最後は広告宣伝のPromotionです。4Pは順番が大事で、まずはProduct、そしてPrice、Place、Promotionの順で行わなければ成功しないのです。
マーケティングのフレームワークとして、頭に入れた上でYou Tube広告を行うのが良いでしょう。
まとめ
以上、You Tube広告を活用して新規顧客を獲得する方法をご紹介しました。You Tube広告はクリック・タップされることは殆どありません。知ってもらって検索から申し込みや問い合わせにつながるような仕組みをきっちり作りましょう。
そしてそれ以上に重要なのが商品・サービスの魅力です。魅力的な商品・サービスなら、きっとYou Tube広告を成功させることはできると思います。
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