BtoBの新規顧客開拓の為に覚えておきたいASICAとは?

Webマーケティングと言えばBtoCのビジネスでよく使われますが、BtoBでももちろん使えます。そこで今回はBtoB企業の新規顧客開拓のモデル、ASICAについてのお話をします。

ASICAとは?

ASICAとは、BtoCのAIDMAのような行動モデルの事です。BtoBの場合は、

  • Assignment
  • Solution
  • Inspection
  • Consent
  • Action

上記の頭文字を取ったものがASICAです。BtoBとBtoCではユーザーの行動モデルで違う部分がたくさんあります。このASICAを取り入れて新規顧客開拓すると、BtoBは理解がしやすいでしょう。

まずASICAの1文字目であるAssignmentは課題です。企業にどんな課題があるのかを、きちんと認識してもらいます。どこで困っているのか、どこでつまずいているのか…。そういった課題に気付けていない企業は意外と多いものです。特に中小企業では日々の仕事で時間がすぎ、立ち止まって考える事ができません。そのため、課題に気付けないパターンがよくあります。まずは立ち止まって現状分析をする事が大事なのです。

現状分析をする事ができたら次はSolution、解決方法の模索です。これもまずは現状分析ができないとできません。課題が分からないと解決方法は分かりません。そして、課題に対する解決方法も複数あります。例えば新規顧客開拓をするにも、テレアポなのかDMなのか広告なのか…。それぞれ、やる事は変わってきます。どの方法が一番適しているかは企業によって変わります。

そしてInspectionで検証をします。模索して思いついた方法を1つずつ試し、比較・検証をする事を指します。ですが費用がかかる事も多く、なかなかすべてを実際に検証する訳にもいきません。なので、シミュレーションするパターンも多くあるでしょう。

ConsentはBtoCとは一番違う点で、承認を指します。BtoBでは、○○が良いと思ってもなかなかすぐに実行はできません。上司や決裁者の承認が必要な場合がほとんどです。そしてここで承認をもらって初めて、予算がおりて次のAction・行動に移せるのです。

ASICAモデルから分かる3つの事

このASICAを頭に入れておくとウェブマーケティングだけではなく、通常の営業にも応用する事ができます。ASICAモデルから分かる事は、大きく分けて3つです。

まずBtoB企業は契約までが長い事です。特に高額な商品・サービスになると更に長くなります。例えば100万円の商品の場合、1部門で決裁できる金額を超えてしまい、社長の承認が必要になるような場合が多いです。となるとm社長を説得する必要がありますので、契約までの期間は伸びてしまいます。BtoB企業はBtoC企業に比べ、契約までの期間が長くなりがちです。

また、自社の課題を認識してもらうところから始まる点です。企業規模に関わらず、自社の課題を認識していない企業は多いのが現状です。先述したように、課題を認識できていないと現状分析ができず、課題の解決方法を模索する事もできません。ですので、まずこの1番最初の段階から始まらなければならないのがBtoB企業の行動フローなのです。ASICAモデルだからこそ、分かる事です。

そして承認ですが、まずBtoCではありえない事です。承認してもらうという事は、担当者と責任者の両方に認めてもらわないといけませんし、場合によっては直接会わずに認めてもらう事もあります。BtoCにはない非常に難しい点だと言えます。

BtoBの新規顧客開拓に重要な事

ASICAモデルを踏まえて、BtoBの新規顧客開拓に重要な事を考えてみましょう。

まずはリードタイム(契約までの期間)が長いので、定期的に接触をする事が重要になります。営業ではよく「御用聞きをしろ」と言われていますが、それがまさに接触を定期的にするためです。リードタイムが長いので接触する機会を増やし、小さな会話から仕事に繋げていくのが重要です。

次に課題解決方法での強みを作る事です。課題解決方法の模索で比較・検討はすでにされています。ですので、比較された時に、「ここは絶対に負けません」と言える勝てる強みを作りましょう。

そして最後が、担当者だけではなく決裁者を巻き込む事です。担当者に承認をもらっても、決裁者から却下が出ると契約してもらえません。なのでできるだけ、担当者と決裁者に同時に会うなどの、決裁者も巻き込む事が大切になります。