リードナーチャリングはオワコンなのか?

最近はリードナーチャリングを行う会社も増えたような印象を受けます。そこで今回は、リードナーチャリングは正しいのか?本当に効果があるのか?といった内容になります。

リードナーチャリングの効果が悪くなっている?

そもそもリードナーチャリングとは、リード(見込み顧客)を獲得し、その見込み顧客に向けて知識やお得な情報を提供し、つながりを深めて受注を狙う手法です

リードナーチャリングとは|成果を出す5つのステップや成功事例を解説 | 株式会社THE MOLTS

見込み顧客と聞くと馴染みがないと感じるかもしれませんが、名刺交換・セミナー参加・ホワイトペーパーのダウンロードなどをした方です。自社に興味を持ってくれてなおかつ、連絡先を知っている人と考えるとイメージしやすいでしょう。

そういった見込み顧客にメルマガなどで定期的に接触をするのがリードナーチャリングです。しかし、最近このリードナーチャリングから受注につながりにくいという声があります。

弊社の知り合いで10年以上前からセミナー営業を行ってきた会社があります。コロナ渦が終わる時期に、集客数も受注数も減ったと話しています。

コロナ渦では外出自粛などの流れがあり、ウェビナー(オンラインセミナー)が盛んになりました。集客数も多く、受注数も十分ありました。しかし、昨今は一気に数字が悪くなっているそうです。おおよその数字ですが、150人の集客で10%の受注を獲得していたものが、50人の集客で3%以下の受注率まで落ち込んでいるとのことでした。

ウェビナーからリードを獲得しにくくなった4つの理由

しかし、なぜリードを獲得しにくくなったのでしょうか?

まず1つ目の理由として、営業攻勢がくる事をたくさんの人が知ってしまったからではないかと言われています。コロナ渦でインサイドセールスが盛んになり、無料のセミナーやイベントに参加すると電話やメルマガの営業がたくさん来てしまう事が多くの人に知られるようになりました。このため、営業されることを嫌って、セミナーやイベントに参加する人が減ったのではないかという仮説です

2つ目が働き方改革で時間を使えなくなった事です。残業を簡単にできなくなったため、本業に集中する必要があります。そのため、情報収集等の補助的な仕事に、時間を割けなくなってしまったのではないでしょうか。それがリードの獲得数へ影響しているのではないか?と考えられています。

そして3つ目がウェビナーを行う企業が増えたからです。弊社ではこの影響が一番大きいと考えています。昔はセミナーを行う企業は少なく、ITに絞っても中小零細企業ではあまりいませんでした。しかし今は大企業から中小企業まで、たくさんの企業がウェビナー営業を行っています。こうなると1人が参加できるセミナーは限られていますので、当然参加者は減ります。ウェビナーが増えたおかげで、ユーザーの時間の取り合いになってしまっているという訳です。

4つ目がセミナーの内容があまり役に立たなかった経験があることです。色んな企業がセミナーを行っていますが、中には内容が乏しいセミナーを行う企業も出てきます。弊社でも時々少しマニアックな話をして、「何を言っているのか分からない」と言われる事もありますので、セミナーで話す内容はかなり考える必要があるでしょう。

今は働き方改革もあり、従業員1人に対しての業務負担が増えています。働く時間は変わらないのに仕事内容が増え、就業時間をどう割り振るかが重要になっています。「ビジネスの可処分時間」というものを、今後は意識する必要があるのではないでしょうか。

ウェビナー受注率低下の3つの理由

では受注率の低下はなぜなのでしょうか?実を言うとこちらに関しては、弊社もあまり明確な答えが出ていません。ただ様々なお話を聞く中で、いくつかの仮説が浮かび上がってきました。

まず1つ目が、そもそも体力(資金)のない会社が増えた事です。弊社でも成功報酬型のサービスへの問い合わせが増えたりと、先払いをする余裕がない会社が増えたのは実感しています。無料なら参加するけれども、費用がかかるなら参加しないという考えの企業は少なくないと思います。

2つ目が、同じようなサービスが増えている点です。最近、営業用のリスト作成や、DM送付を行う業者はかなり増えたように感じます。つまり競合他社が増えているため、受注につながりにくくなっているのでは?という点です。

3つ目が、刈り取りできる「今すぐ客」はもうすでに受注してしまった、という仮説です。すでに今すぐ客はほとんどいなくなっており、今は認知を増やしたり、チャネルを変えたり、新しいサービスを作る時期に来ているのかもしれません。

リードナーチャリングはオワコンではない

このようにリードナーチャリングの数字の悪化を話してきました。が、リードナーチャリングがもう使えない訳ではありません。そもそもリードナーチャリングは、リードを獲得してからメルマガや電話、さらには御用聞きのような事まで、幅広くつながりを保つ事で受注につなげる手法です。ですので、今後はリード期間を長く見積もる必要があるのではないでしょうか。

さらにリードの細かなステージ分けも必要です。「すぐに買ってくれる人」「商談まではこぎつけた人」「まだ話せていない人」といった形でしっかりと分け、ステージ別に営業手法を分けていく必要が今まで以上にあるでしょう。

そして他社の分析・差別化も重要です。先述のように自社のサービスは変わっていなくても、外的要因が大きく影響してくる事もあります。どういったものが影響しているのかをしっかりと分析し、他社との差別化を図る必要があります。

リードナーチャリングはオワコンではないんですが、インサイドセールスですぐに受注につなげよう、という思考から離れる必要があるのではないかと思います。

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