どんな施策でも目標・ゴールを設定しなければ、必ず失敗する
「○○の広告を出したいからシミュレーションをしてほしい」とご相談を受ける事が弊社ではよくあります。しかしシミュレーションの指標・数字の良いか悪いかの判断ができないと、シミュレーションの意味がないでしょう。
(例)クリック数1000回は良い成果?悪い成果?
広告運用のシミュレーションは、実はその場で高く出す事も低く出す事もできます。あくまでシミュレーションなので、いくらでもいじる事ができてしまいます。さらに、そもそもシミュレーションで出た数字が良いのか悪いのかを判断する時に、一体何を根拠にすれば良いのでしょうか?
例えば、デジタル広告を配信した結果、クリック数が1,000回あった場合、それは良い数字でしょうか?悪い数字でしょうか?
クリック数1000回だけを聞いても、良い・悪いを判断できる人はいません。。それは、相対的な指標がないからです。その相対的な指標というのが、目標やゴールになります。目標やゴールが定まっていて初めて、クリック数1000回が良い数字か悪い数字なのかを判断できるようになります。広告運用でもSNS運用でも、さらにWebサイトリニューアルでも、施策には必ず成果があります。そして成果の良し悪しは目標やゴールで決まってきます。
では例で取り上げたクリック数1000回に、条件が異なる2つの目標を作って考えてみます。
問い合わせを5件獲得するという目標の場合です。クリック数1000回で問い合わせ率はアクセス数の0.5~1%とアクセス解析で判明しているとします。つまりこのクリック数1000回獲得できる施策で、問い合わせは5~10件獲得できます。この場合、目標を達成しており、クリック数1000回は非常に良い成果、と言えます。
対して、50件の注文を獲得することを目標としたECサイトの場合を考えてみます。クリック数1000回での購入率は2%と判明しています。つまりこの施策で獲得できる注文数は20件前後となります。結果、目標を達成できていませんのでクリック数1000回は悪い成果、といえます。
このように同じクリック数1000回でも、目標によってその成果の良し悪しが変わってしまうのです。
目標・ゴールのない施策は成功しない
また、目標のあるなしでも成果の良し悪しは大きく変わります。
例えば、ある2つのパーソナルジムが会員数を増やしたい場合を考えてみましょう。
もし「月間10名増やしたい」と目標を立てるとした場合、その目標に向けた行動を取る事ができます。あらゆる施策を行い、成果の出ていない施策は取り止め、毎月の会員数をチェックする事で月間10名の獲得を目指す行動が可能でしょう。
しかし一方で「とりあえず会員を増やしたい」と言う場合はどうでしょうか。この場合、具体的な目標がないため、仮に10万円の広告で会員が5名増えても、それが良いのか悪いのかを判断する事ができません。
目標がないと、成果を評価する事ができません。評価ができないと、その施策の改善点を探す事もできませんので、本当にそのお金を払う価値があったのかどうかすら判断ができなくなります。Webマーケティングではさまざまなレポートを出す事ができますが、それはすべて目標を達成できているかどうかを確認するためのものです。
そして、目標のない施策は必ず失敗します。なぜなら、「成功する=目標を達成する事」なので、目標がないと達成するもの(成功)自体がなくなり、必ず失敗になるのです。そのため、目標やゴールが必ず必要になりますし、目標を達成するために評価・計測が必要になります。まずはここを理解しなければ、施策の効果は落ちてしまいますので、施策をする前にしっかりと頭に入れておきましょう。