小規模事業者が新規事業を行う際のマーケティングとは
outroad_kiyosuru新規事業を行う場合のマーケティングは考えたことがあるでしょうか。新規事業には新規事業なりの、そして小規模事業者には小規模事業者のマーケティングがあります。
新規事業の成功のコツはPMF
まず新規事業を始める時に必要になる事業の種、シードです。これは日々の中で見つけた課題や困り事がヒントになりますが、そのまま事業になるわけではありません。事業化の前に、同業他社はいないのか、実際に形にできる物なのかなどを調査する必要があります。
この調査は絶対に必要です。ただポイントは「どこまで調査するか」です。弊社でも新規事業を立ち上げたりしていますが、その際に「もっと調査が必要」だと思う反面、「徹底的に調査すれば事業が成功するのか？」という疑問もあるかと思います。どれだけ深く調査をしても完璧にはできませんし、抜けは必ず存在します。また、調査の深さが成功率につながる訳ではありません。思いつきで成功する事もあります。例えば醤油チュルチュルは深い調査をしたとは聞きませんが、今では当たり前に利用しています。
では成功させるにはどうすれば良いのでしょうか？その答えが最近日本でも定着してきたPMF(プロダクトマーケットフィット)です。人によっては「商品を市場に合わせるなんて当たり前では？」と思うかもしれません。しかし実際問題、PMFが成功のコツと言われるほど、商品を市場に合わせるのは難しい事です。
どんなに調査をして良い商品を作っても、いざ市場に出してみると上手くいかない事はよくあります。どこが足りないのか、何が過剰だったのか、そして別の市場に出してみるなど、創意工夫を行うのがPMFです。
調査をして色んな意見を聞いても、それがすべてではありません。その人の立場や経験で意見は変わりますし、あくまでその人の視点でしかありません。例えば大企業の社内ベンチャーの立ち上げを、新規事業の立ち上げ例として話す人もいます。もちろんそれが悪い訳ではありませんが、社内のリソースが使えて資金も人脈も豊富な社内ベンチャーと、小規模事業者の新規事業立ち上げとはまったく異なります。
つまり、色んな人の意見を聞き、参考にするのは良いですが、全部を鵜呑みにするのは良くないです。そうしていると「Aさんは○○と言っていたけどBさんは××と言っている」という、矛盾に必ずぶつかってしまいます。
では誰の言う事を聞くのが正解なのでしょうか？この時に大事なのは、有名な人だから聞いておこうなどではなく、顧客とのつながり/顧客の声です。商品を買ってくれる・紹介してくれるような顧客の言う事が正解です。商品を買わない人の意見もたくさんあるかと思いますが、実際に購入してくれている人が満足していればそれが正解です。
大事なのは誰かの意見をそのまま聞くのではなく、顧客が一番という事です。
ゴールと引き際の重要性
新規事業の立ち上げは成功ばかりではありません。いくら方向転換（ピボット）をしても、上手くいかない時もあります。そういう場合、どこを引き際にするのかが重要になってきます。例えば、資金を○○円使ったら・○○年までやったらなどの、撤退戦略は決めておきましょう。これは中小企業に限った事ではなく、大企業でも同じです。お金を垂れ流し続ける事はできません。
また、成功した場合のゴール設定も重要です。「何年後にはこうなっている」という未来のビジョンを作っておくと自社はもちろん、銀行などの外部を納得させるのにも重要になってきます。
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