ウェブ広告はターゲティングとクリエイティブが重要です
ウェブ広告のターゲティングは、「18歳~24歳」「25歳~34歳」「子供の有無」など、緻密に設定する事ができます。そのため、「細かく絞って出せないか?」とクライアントから聞かれる事がよくあります。
デジタル広告のターゲティングだけに頼るのは限界がある
一度、ある方から「町名まで絞って出したい」と言われた事があります。正直、町名まで絞るのは厳しいのです。職業・○○駅周辺・年収が高い人などで細かく絞る事は可能ですが、100%絞ってターゲティングできる訳ではありません。
例えば、「年収1500万円以上の人に投資用不動産を売りたい」という会社が「年収1500万円以上の人に絞って広告を出したい」と言ってもそれはできません。こういった場合は、例えば投資用不動産関係や投資関係に興味がある人で、なおかつ年収が高いであろう代表取締役などの職業に絞ります。また、自動車を持っていて外車に興味がある人に絞ったりします。つまり「年収1500万円以上の可能性が高そうな人」に絞って広告を出します。
また、性別1つを取っても、男女のみならず、男女どちらか分からない不明なユーザーも多くいます。多くの広告運用で、性別不明のユーザーは半数以上に上ります。
このように、デジタル広告のターゲティング機能の中で絞っていく事はある程度できますが、「ターゲティングだけでなんとかする」のには限界があります。
クリエイティブを使ってターゲティングする
ではターゲティングでユーザーを絞ることが難しいなら、どうすればいいのでしょうか?ここからはクリエイティブの出番になります。
クリエイティブは、バナー画像や検索結果で表示される文章や動画などの、配信用の素材を作る事を言いますが、今ならバナーに限らず、FacebookやInstagramなども使用し、「クリエイティブでターゲットを絞る」というやり方がオススメです。
例えばある程度年収が高い人に向けて広告を出したい場合、「お医者様の方へ」といったバナーを使えば、「年収の高い医者だけに向けた広告」を出す事ができます。これを応用していくと、医者に限った転職の広告や、「○○年生まれの人、限定特別価格!」といった広告も出す事が可能です。「いのしし年の人限定」で広告を出すと、それ以外の人には関係がないので、広告が表示されてもユーザーはスルーします。すると、興味関心のない(=購入の可能性が低い)ユーザーに広告をクリックされにくくなります。逆にバナーの条件に当てはまる人はスクロールを止めたり、クリックをしたりしてくれますので、狙ったターゲット層に多く訴求ができるという訳です。
広告でスクロールを止めて、興味関心を引くにはクリエイティブが大事になってきます。ターゲティングをある程度まで細かく絞ったら、あとはクリエイティブに任せるのが良いでしょう。
ターゲティングはPDCAで変えていかなければならない
ターゲットにしていた層とは違う層が、意図せず顧客になってくれるというパターンは、よくありますが、これは「ターゲットを外した」訳ではありません。
そもそも、ターゲティングを100%確実に購入できるユーザーを狙える人は預言者でしょう。そんな事が出来れば、最初から分かりきったターゲットにだけ広告を打って、100%売り上げが上がるという、楽な経営ができます。しかし、現実はそうはいきません。狙っているターゲットに広告を出して売り上げが上がるかどうかは、誰にも分かりません。目標のターゲットに向けて広告を出してダメだった場合は、想定していたターゲットを変えなければなりません。ターゲットは変更しても良いのです。
元々メインで狙っていたターゲットは反応が良くなく、サブで考えていたターゲットで反応が良ければ、そちらをメインに据えましょう。Web広告はターゲティングとクリエイティブの2軸が重要です。ある程度、ターゲットを広く設定しておくことで、より有効なターゲットに変更していくことができます。これがウェブ広告のメリットと言えるでしょう。