ファミマのレジ上にある大画面の正体。注目を集める「リテールメディア」の可能性
ファミリーマートのレジの上に、大きな液晶ディスプレイが設置されているのを見たことはないでしょうか。
あの大きな画面は「FamilyMart Vision(ファミリーマートビジョン)」と呼ばれるもので、現在マーケティング業界で注目されている「リテールメディア」の代表例です。
リテールメディアとは?(店舗のメディア化)
これまで、小売店(コンビニやスーパーなど)の利益は「商品を売った利益」がすべてでした。
しかし、店舗内にデジタルサイネージ(電子看板)を設置してCMを流すことで、メーカーから「広告宣伝費」を受け取ることができるようになります。つまり、自分たちのお店自体をひとつの「広告メディア」として扱い、商品の売上とは別の新しい収益の柱を作る仕組みが「リテールメディア」です。
広告を流すことで「実際の売上」も上がる
「お店でCMを流して、本当に効果があるの?」と思うかもしれませんが、実際のデータでもその効果は実証されています。
ある店舗では、デジタルサイネージで有名コーヒーブランドのCMを流したところ、その商品の売り上げが約11%もアップしました。 お客様がレジに並んでいる時や、店内を歩いている時に「あ、美味しそうだな」と思わせることで、その場での「ついで買い(購買行動)」を強く後押しできるのです。
(参考:ファミマのリテールメディア全戦略 売り上げアップに「3つの効果」:日経クロストレンド)
中小企業や個人店でも導入できる
このリテールメディアの仕組みは、決してファミリーマートのような大企業だけのものではありません。
例えば、地域の小さな店舗や飲食店でも、レジ横にタブレットや小さなモニターを置き、おすすめ商品や関連サービスの広告を流すことができます。 「うちの店舗は小さいから…」と諦めるのではなく、サイズに見合ったサイネージを導入するだけでも、十分に客単価を引き上げたり、新しい収益を生み出したりすることが可能です。
注意点:お客様を「不快」にさせない工夫
ただし、店舗で広告を流す上で絶対に気をつけるべき課題があります。 それは、「お客様の買い物体験を損なわないこと」です。
店舗側が広告費を稼ぎたいからといって、お客様にとって全く関係のない広告を大音量で流し続けると、「このお店はうるさいな」「居心地が悪いな」と感じさせてしまいます。 その結果、お店に来るお客様自体が減ってしまっては本末転倒です。
売上と広告収益のバランスを見極め、「お客様に不快感を与えず、むしろ有益な情報として受け取ってもらえるか」を工夫することが、今後の店舗ビジネスにおける重要なポイントになります。
客数をキープすることが鍵に
コンビニはお客さんがたくさんやってくるからこそ、リテールメディアとしての価値があります。ただし、ここ最近のコンビニ業界は前年比で客数が減少しています。1〜2%程度の減少ではありますが、全国で月間1,000万人の来店があったとした場合、10〜20万人の減少になります。これは無視できない数字でしょう。
今後、リテールメディアの鍵を握るのは、この客数を以下にしてキープするかにかかっていると言えるかもしれません。
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