サーチコンソールの使い方。順位は高いのにクリックされないページの見つけ方とタイトルの直し方

Googleのサーチコンソールは、無料で使えるWebサイト改善にも使えるツールです。ただ、画面を開いても、どこを見て何を直せばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

ここでは弊社サイトの実際の画面を使いながら、検索結果の上のほうに出ているのにクリックされていないページの見つけ方と、タイトルの直し方のヒントをお話します。

全体の数字だけでは改善するところは分からない

弊社サイトの過去3か月の数字は、次のとおりでした。

  • 表示回数:262,099回
  • クリック数:3,951回
  • CTR(クリック率):約1.5%

これはあくまで全体の概要で、ここだけを見ても、どこを直せばよいかは分かりません。

アクセスを増やそうとすると、記事の数を増やすことを考えがちです。もちろんある程度の数は必要ですが、それ以上に大事なのは、記事一つひとつの質です。記事の質を上げるのもまた、時間がかかります。Search Consoleの分析から、早く結果を出すなら、タイトルを直すことです。タイトルを直すだけならそれほど手間もかからないので、まずはそこから始めて、そのあとで中身を厚くしていく進め方をおすすめします。

検索パフォーマンスでは4つの指標をすべて表示する

サーチコンソールの「検索パフォーマンス」を開くと、最初は「合計クリック数」と「合計表示回数」の2つだけがグラフに表示されています。

ここで「平均CTR」と「平均掲載順位」もクリックして、4つすべてを表示させてください。何位あたりに表示されていて、そのうち何%がクリックされているのかが、あわせて見られるようになります。

ページタブで近い順位のページとCTRを比べる

4つの指標を表示したら、画面の下にある「ページ」タブを開きます。検索された言葉を見る「クエリ」タブも大事ですが、今回はページごとに見ていきます。期間は3か月程度がおすすめです。短すぎると、たまたまの数字に振り回されてしまいます。

ここでよく聞かれるのが、「CTRは何%以上ならよいのか」という質問です。しかし、何%からが良くて何%からが悪い、という決まった基準はありません。見るべきなのは、自分たちのサイトの中で、掲載順位が近いページと比べて極端に低いものです。

弊社サイトで、平均掲載順位が7〜8位のページを並べると、次のようになっていました。

  • 「ChatGPT広告」に5,000円出してみたら、12時間で溶けました:7.5位・CTR 6.29%
  • 「日本の熱中症死亡者数は世界一」は本当か?:7.5位・CTR 2.88%
  • 1週間で2000万本売れても失敗?話題の「NOPE」から学ぶ:8.4位・CTR 3.31%
  • なぜ「ルンバ」は中国勢に負けたのか?:7.2位・CTR 0.97%
  • 施策とはなにか、業務とはなにか:8.2位・CTR 0.04%
  • パートナー紹介(株式会社J-MANGA CREATE):7.4位・CTR 0.03%

同じくらいの順位なのに、6%近くクリックされているページもあれば、1%を切っているページもあります。こうした、近い順位の中で極端に低いページを探し出します。

CTRが低い理由は3つに分けられる

では、CTRが低いページはすべて直せばよいのでしょうか。実は、直せるものと直せないものがあります。CTRが低い理由は、大きく3つに分けられます。

  • 言葉のずれ:検索された言葉と、タイトルの言葉が少し違う。タイトルを直せばクリックが増える可能性がある
  • 答えが出ている:検索結果の画面で答えが分かってしまう。直してもあまり効果がない
  • 別の目的:他社の名前や、製品そのものを探している。直さなくてよい

直す対象になるのは、1つ目の「言葉のずれ」だけです。

「〇〇とは」の検索はAIによる概要で完結してしまう

2つ目の「答えが出ている」の代表が、「〇〇とは」という検索です。

弊社の「施策とはなにか、業務とはなにか」というページは、「施策とは」という言葉で31,002回表示されていますが、CTRは0.02%でした。実際に「施策とは」で検索してみると、検索結果の一番上にGoogleの「AIによる概要(AI overviews)」が表示され、施策の意味がその場で説明されています。しかも、その説明には弊社の記事が引用されていました。

では、検索した人はその引用元をクリックするでしょうか。ほとんどの人はクリックしないでしょう。「施策とは」と調べる人は、言葉の意味を知りたいだけです。意味が分かれば目的は終わりなので、次の検索に移るか、画面を閉じてしまいます。クリックしなくても答えが分かってしまう、いわゆるゼロクリック検索です。

「マイアドセンターとは」「再現性とは」も同じでした。「再現性とは」は平均1.5位に表示されているのに、クリックは0回です。AIに引用されることは増えてきているのに、クリックはほとんどされていないのです。

こうしたページは、タイトルを直してもあまり効果は期待できません。また、知りたい知識を調べる検索(Knowクエリ)向けの記事は、これから新しく作ってもAIによる概要で説明されて終わることが多いと考えています。こうした内容は、記事ではなくYouTubeの動画にするなど、別の形で発信するほうがよいかもしれません。実際、弊社のYouTubeでは、マイアドセンターの解説動画が登録者を最も増やしています。

他社名や製品そのものを探す検索は直さなくていい

3つ目の「別の目的」は、そもそも探しているものが違う検索です。

弊社サイトには、パートナーである株式会社J-MANGA CREATEさんの紹介ページがありました。このページは3,950回表示されていますが、CTRは0.03%です。J-MANGA CREATEさんの名前で検索した人は、公式サイトに行きたいのですから、弊社のページがクリックされないのは当然です。

「ルンバ」という言葉だけの検索も同じです。ルンバを買いたい、説明書が欲しい、修理したいという人にとって、アイロボット社の経営の話は関係ありません。

もし製品そのものを探す人にクリックしてもらいたいのであれば、比較サイトのように製品の情報を充実させる方法はあります。アフィリエイトのビジネスであれば、それも選択肢になるでしょう。ただ、弊社のビジネスはアフィリエイトではないので、ここを修正しても余り効果はないというわけです。

直せるのは検索された言葉とタイトルのずれ

1つ目の「言葉のずれ」の例が、ルンバの記事です。ページ全体では11,084回表示され、平均7.2位ですが、CTRは0.97%でした。

いまのタイトルは「なぜ「ルンバ」は中国勢に負けたのか?破産原因から見る、価格競争で生き残るための生存戦略」です。一方、このページが表示された検索の言葉を見ると、次のようになっていました。

  • ルンバ 会社 倒産:536回
  • ルンバ 破産:515回
  • ルンバ 倒産:497回
  • ルンバ 倒産後:402回
  • ルンバ 破産 なぜ:340回

タイトルでは「破産」を使っていますが、検索している人は「倒産」という言葉も多く使っています。そこで、タイトルを次のように変える案が考えられます。

ルンバのアイロボット社はなぜ倒産したのか?中国勢に負けた原因と、価格競争で生き残る戦略

タイトルを直すときは3つの点に気をつける

タイトルを直すときは、次の3つに気をつけています。

  • 検索された言葉は前のほうに入れる。長いタイトルは途中で切られることがあるので、絶対に切られたくない言葉は前に置く
  • 本文にない答えをタイトルに入れない。ルンバの記事には倒産後どうなるかは書いていないので「倒産後」と言ったキーワードは入れない
  • キーワードを詰め込まない。倒産・破産・経営破綻を全部並べるようなキーワードの詰め込みは、スパムとみなされる可能性がある

本文にないことをタイトルに入れると、読んだ人がすぐに離れてしまいます。直帰や離脱が多いとGoogleの評価が下がるとも言われています。Googleが公式に言っているわけではありませんが、そもそも中身と違うことを書かないのは当然のことです。

あわせて、ディスクリプションも見直しておくことをおすすめします。ただし、Googleは検索結果の説明文を主にページの内容から自動で作るため、書いたディスクリプションが必ず使われるわけではありません。タイトルも、内容と合っていない場合などは、Googleが別の文言に差し替えることがあります。

(参照:Google 検索でのタイトルリンク|Google 検索セントラル、スニペットとメタ ディスクリプション|Google 検索セントラル)

タイトルを変えたら1か月待って目標に届いたら止める

タイトルを変えても、すぐには結果が出ません。少なくとも2週間、できれば1か月は触らずに待ち、変更前と比べられるだけの期間をとってから結果を見ることをおすすめします。

そして大切なのが、どこで変更をやめるかを決めておくことです。

実はルンバの記事も、GeminiやChatGPTに相談しながら何度かタイトルを変えて、いまの形になっています。それでも、またAIに相談すれば、新しい案はいくらでも出てきます。タイトルの正解は1つではないのです。

だからこそ、目標とするクリック数やクリック率を決めておき、そこに届いたら変更は終了です。届かなければ何回か変えてみましょう。それでも他のサイトに勝てないと判断したら、タイトル以外の方法でアクセスを伸ばすことを考えるのが得策です。

この線引きを、自分たちで決めておくことが大切です。

まとめ

  • 近い順位のページと比べて、CTRが極端に低いページを探す
  • CTRが低い理由を3つに分け、直すのは「言葉のずれ」だけにする
  • タイトルを変えたら1か月待ち、目標に届いたら変更をやめる

BtoBの弊社ではこうした使い方をしていますが、BtoCや他の業種であれば、見るべきところや使い方は変わってくると思います。サーチコンソールは無料ですぐに使えるので、自社の商売に合わせた使い方を探してみてはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

松本 孝行
松本 孝行代表取締役
兵庫県伊丹市出身

2006年、立命館大学経営学部卒業後、パソコンソフトの卸売会社、総合商社子会社に就職し、2008年に独立。

2011年頃からSEO対策・アフィリエイト用の文章制作から、独学でリスティング広告やアクセス解析、SNS広告などを学び、サービスを展開。

短期大学の情報処理講師や職業訓練校のWebサイト制作クラス・ECマーケティングクラスなどで講師を担当。

現在は株式会社キヨスル代表取締役として、Webマーケティングをデザインすることでクライアントのビジネスに貢献する。