マーケティングの新常識。マスを狙うより「1000人のスーパーファン」を作るべき理由

お笑い芸人の渡辺直美さんが、東京ドームでのイベントを大満員(約4万5000人動員)にして大きな話題になりました。

参考:渡辺直美、ピン芸人で初めて東京ドーム完売!超満員45,000人が集結したコメディーショーに豪華サプライズゲストが多数登場!(ぴあ) - Yahoo!ニュース

「やっぱり超有名人はすごいな」と思うかもしれません。ですが、実は今、テレビにほとんど出ていないゲーム配信者や、世間の大半が名前も知らないようなアイドル・歌い手グループが、次々と東京ドームや武道館を満員にしているのをご存知でしょうか?

なぜ、世間一般には「無名」に近い人たちが、これほどまでの集客力を持っているのか。その背景にある現代のインターネットの仕組みと、これからのビジネスに必須となるマーケティング戦略を解説します。

「お茶の間の大スター」はもう必要ない

例えば下記のような方々が東京ドームや武道館でライブを行い、満員にしていますがご存知でしょうか?

かつてのSMAPや嵐のように、「老若男女誰もが知っている大スター」でなければドームや武道館は埋められない、という時代は終わりました。

今の時代は、日本国民の9割があなたの名前を知らなくても、残りの1割、あるいは数万人のお客さんが「熱狂的なファン」になってくれれば、それだけでドームや武道館を満員にすることが可能です。

世間一般の認知度は低くても、特定のコミュニティの中で圧倒的な人気を誇る人たちが、今のエンタメ界を動かしています。

自分の世界だけが広がる「フィルターバブル」の恐怖

なぜこのような現象が起きるかというと、現在のインターネットやSNSに「フィルターバブル」という仕組みがあるからです。

フィルターバブル - Wikipedia

今のSNSのアルゴリズムは、ユーザーの行動履歴や趣味嗜好を分析し、「その人が好きな情報」だけを自動的に表示し続けます。 そのため、あるアイドルが好きな人の画面には毎日そのアイドルの情報が流れ続けますが、興味がない人の画面には一生表示されません。

これが「知る人ぞ知る、でも知っている人の間では神様のように熱狂されている」という、情報と人気の細分化を生み出している正体です。

ビジネスで生き残るための「1000人のスーパーファン」理論

この現象は、芸能人やインフルエンサーだけでなく、一般の企業(BtoB、BtoC問わず)のマーケティングにも全く同じことが言えます。

著名な思想家ケビン・ケリー氏が提唱した「1000人のスーパーファン」という理論があります。 これは、「職人や起業家、クリエイターが食べていくためには、何百万人もの認知はいらない。あなたの売るものを何でも買ってくれるような、熱狂的なファンが1000人いれば、それだけでビジネスは十分に成り立つ」という考え方です。

クリエイターとして成功するためには「1000人の真のファン」をつかむことが重要 - GIGAZINE

今の時代、テレビCMを打って全国民に名前を売ろうとする(広く浅く)アプローチは、コストがかかる割に効果が出にくくなっています。 それよりも、インターネットやSNSを駆使して、自社の商品を熱狂的に愛してくれる特定の人たちに向けて「狭く、深く」価値を届けていくこと。

無関心な大勢を振り向かせるのではなく、すでに関心を持ってくれている目の前のファンをどれだけ熱狂させられるか。これこそが、これからの時代に個人や中小企業が生き残るための最大の鍵となります。

投稿者プロフィール

松本 孝行
松本 孝行代表取締役
兵庫県伊丹市出身

2006年、立命館大学経営学部卒業後、パソコンソフトの卸売会社、総合商社子会社に就職し、2008年に独立。

2011年頃からSEO対策・アフィリエイト用の文章制作から、独学でリスティング広告やアクセス解析、SNS広告などを学び、サービスを展開。

短期大学の情報処理講師や職業訓練校のWebサイト制作クラス・ECマーケティングクラスなどで講師を担当。

現在は株式会社キヨスル代表取締役として、Webマーケティングをデザインすることでクライアントのビジネスに貢献する。
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