【注意喚起】社内のWeb担当者に「広告運用」を兼任させてはいけない本当の理由

「毎月の代理店への手数料(外注費)がもったいない。うちのWeb担当者(あるいは総務や営業)に、片手間で広告運用をやらせよう」

もし今、経営会議でこのような「インハウス化(自社運用)」の計画が出ているなら、実行に移す前に少しだけお待ちください。

近年、AIの進化によって「誰でも簡単にWeb広告が出せる」ように見える時代になりました。しかし、それは大きな罠です。 現代の複雑化した広告運用において、専門知識のない担当者に月数十万〜数百万円の広告予算を預けるのは、素人に会社の資産(株のトレード)を任せるのと同じくらい危険な行為とも言えます。

「外注費をケチった結果、それ以上の広告費を無駄に溶かしてしまった…」 そんな最悪の事態は防がねばなりません。本記事では、片手間の広告運用が確実に失敗する理由と、経営者が本当に考えるべき「外部パートナー(プロ)の正しい使い方」について解説します。

ウェブ広告運用が失敗する共通点

株式会社キヨスルが行ってきたWeb広告の運用に関して振り返って見てみます。ウェブ広告運用が成功しやすいのは、主にECサイトやオンラインでの申し込み受付(バーベキューレンタルなど)といったB2C(消費者向け)の商材を扱っている場合が多いようです。これらは広告からのコンバージョンが比較的明確で、成果が出やすい傾向にあります。

一方で、B2B(企業向け)の商材では、運用がうまくいかないケースが多く見受けられました。B2Bマーケティングは、広告でリード(見込み客)を獲得した後の全体設計が重要なのです。しかし、失敗例では、リード獲得後にメールを送るだけで、インサイドセールス部隊の不在、及びステップメール、メールマガジンなどの設計ができていないことが多くみられました。このような場合、広告効果が限定的になってしまいます。

「片手間運用」では成果が出ない理由

広告運用がうまくいかないアカウントに見られた共通点として「最低限の運用」しか行われていないパターンが多く見られます。これは知識不足やサボりと言えるかもしれませんが、これでは広告の持つポテンシャルを最大限発揮できません。

  1. 広告クリエイティブの設定不足
    • 検索広告において、見出しを3つだけ、詳細文を1つか2つだけといった最低限の文章しか設定していない場合が多く見られました。これでは広告の表示面積が確保できず、クリック率や効率が著しく悪くなります。レスポンシブ広告では、見出し15個、詳細文4つ、きっちりと考える必要があります。
  2. アセットの未接続
    • 住所、電話番号、サイトリンクなどの各種アセット(広告表示オプション)を接続していない場合も、効率が落ちます。成果を上げるには必要なアセットは設定しましょう。
  3. 除外キーワードの未設定
    • 現代は広告の機械学習が進んでいるため、キーワード自体は少なくても構いません。ですが、除外キーワードの設定をしていないと、無駄なクリックが発生し、効率が大幅に悪くなります。除外キーワードを入れることは運用の基本です。
  4. 最新情報への知識不足
    • Googleが推奨するP-MAX広告は最新の広告です。しかし、P-MAX単独ではなく、検索広告とデマンドジェネレーションを組み合わせたPower Packが効果的と言われています。最新の情報にブラッシュアップしておくことも重要です。

適切な設定なしに機械学習は働いてくれません。成果を出すには初期設定をサボらずきっちり行うことが非常に重要です。

広告費を単なるコストにしないために

確かにAIも発展し、誰でも簡単にデジタル広告をスタートしやすく放っています。しかし、非効率な運用を社内で続けていると、

『本来なら獲得できたはずの見込み客を取り逃がす(機会損失)』
だけでなく、
『無関係なクリックに会社の予算を垂れ流す(直接的な金銭的損失)』

という2つの大きな損害が発生しかねません。さらに言えば、広告運用を任せた担当者の本来の業務(営業やデザインなど)が滞ることもよくある失敗パターンです。

インハウス化して代理店コストは削れましたが、実際には成果が下がり、社員の効率も落ちてしまい『人件費の無駄遣い』になってしまうこともしばしば見受けられます。

デジタル広告運用は今や高度な専門職です

かつての広告運用は、キーワードとシンプルな広告文を設定するだけで済む時代もありました。しかし、現在の広告運用は非常に複雑化しており、ウェブサイト制作やSNS運用といった他のウェブ業務の「ついで」にできるものではなくなりました。レポートもLooker studioなどを使いこなす必要があります。

広告運用には、これらの設定や最新の知識、そして継続的な改善を実行する専門的な能力が必要です。プログラムが書ける人と、広告運用ができる人が異なるように、それぞれを専門家に任せたほうが良い成果につながるかと思われます。

この記事を書いた人

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松本 孝行(株式会社キヨスル 代表取締役)

兵庫県伊丹市出身。2006年に立命館大学経営学部を卒業し、パソコンソフトの卸売会社、総合商社の子会社を経て、2008年に独立。2011年ごろから、SEO対策の文章制作をきっかけに、リスティング広告・アクセス解析・SNS広告を独学で身につけ、Web広告とマーケティングの支援を続けています。短期大学や職業訓練校で、Webサイト制作やECマーケティングの講師も10年以上担当してきました。

株式会社キヨスルは、大阪の「Web集客のセカンドオピニオン」です(Google Partner認定)。中小企業・個人事業主の方を中心に、広告の初期設定や設定の見直し(1媒体5万円〜)、広告アカウントの診断、集客顧問(月5万円〜)をお引き受けしています。料金は広告費の割合ではなく、お引き受けする範囲で決まる固定額です。オンラインで全国に対応しています。

(Webサイトや広告の制作については弊社パートナーへ発注する形で対応しております)

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