競合の広告は誰でも見られる。Googleの「広告の透明性について」とMeta広告ライブラリの使い方

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競合他社がどんな広告を出しているのか、気になったことはないでしょうか。実は、GoogleとMetaの広告は、無料で誰でも調べることができます。今回は、Googleの「広告の透…

競合他社がどんな広告を出しているのか、気になったことはないでしょうか。実は、GoogleとMetaの広告は、無料で誰でも調べることができます。

広告の運用に携わる人以外にはあまり知られていませんが、知っておいて損はない仕組みです。今回は、Googleの「広告の透明性について」とMeta広告ライブラリの内容と、マーケティングでの使い方をお話しします。

競合の広告が見えると、自社の広告の考え方も変わってくるでしょう

Googleの「広告の透明性について」ではどの会社がどんな広告を出しているかが分かる

Googleの「広告の透明性について」は、どの会社がどんな広告を出しているかを調べられるページです。英語名はAds Transparency Centerで、「広告の透明性センター」と呼ばれることもあります。

(参照:広告の透明性について)

  • 見られるもの
    • 広告の見た目、広告主の名前と所在地、最後に表示された日
  • 対象
    • Google検索、YouTube、Googleマップなどの広告
  • 期間
    • 最後に表示された日から1年間

たとえば会計ソフトのfreee社を調べると、検索広告がどのような内容で出ているのかが一覧で見られます。大手企業がどのように広告を出しているのかを、そのまま確認できるのです。

(参照:よくある質問|広告の透明性について)

Meta広告ライブラリでは掲載開始日と配信先まで分かる

FacebookやInstagramなどのMetaの広告は、Meta広告ライブラリで調べられます。どんなクリエイティブ(画像や動画)と文章を使っているかに加えて、いつから掲載しているのか、FacebookとInstagramの両方に出しているのか、Instagramだけなのか、といった配信先も分かります。

(参照:広告ライブラリ)

調べられるのは、現在配信中の広告です。Facebookのアカウントを持っていなくても見られるので、それだけ多くの人に公開されている情報だといえます。

(参照:Meta広告ライブラリについて|Metaビジネスヘルプセンター)

どちらもマーケティングツールではなく広告の透明性のために作られた

なぜ、こうしたページが公開されているのでしょうか。実は、どちらもマーケティングのために作られたものではありません。広告の透明性のために作られたものです。

広告の透明性とは、この広告は誰が出していて、どのように出しているのかが分かるようにする、ということです。

一時期、有名な方の顔写真を使い、あたかもその人が関わっているビジネスのように見せかける詐欺広告が問題になりました。本来、こうした広告はすぐに停止されなければなりません。一方で、誰が出している広告なのかが分かれば、見る側も「本人のものではないから偽物だ」と判断して、自分の身を守ることができます。

GoogleやMetaには広告の審査がありますが、広告を見る側からは、審査を通っているのかどうかは分かりません。そのため、一般の人に向けて情報を公開しているのです。

競合の会社名やサイトのアドレスを入れるだけで調べられる

この仕組みは、マーケティングにも使うことができます。一番分かりやすいのは、競合を調べることです。

たとえばECサイトであれば、目標にしているベンチマークの企業があると思います。その企業はMetaに広告を出しているかもしれませんし、Googleには出していないかもしれません。調べ方は次のとおりです。

  • Googleの「広告の透明性について」で、競合の会社名かサイトのアドレスを入れる
  • Meta広告ライブラリで、競合の会社名や商品名を入れる
  • 表示する地域を「日本」にする

Metaの検索では、入れた言葉を含む他社の広告が混ざることもあります。Googleで見つからないときは、会社名とアドレスのもう一方で探してみてください。

競合の広告が見えることは、かなり大きな意味があります。特に大手企業の広告は、そのまま参考にすることもできますし、あえて違う切り口を考えることもできます。

同じクラウド会計でも打ち出し方は会社によって違う

実際に、クラウド会計ソフトの2社をMeta広告ライブラリで見比べてみます。ちなみに、弊社はマネーフォワードを使っています。

  • freee:「AIと言えば、freee」
  • マネーフォワード:「社内のAI利用コストを一元管理」

どちらもAIを扱っていますが、freeeはAIそのものを打ち出していて、マネーフォワードはAIのトークンやコストの管理を打ち出しています。同じAIでも、打ち出し方が違うのです。

どちらが良いかは、それぞれの商品や方針によるものなので、どちらが正しいという話ではありません。ただ、自社の広告を考えるうえでの参考になります。

検索広告を見ると何を売ろうとしているかが見えてくる

Googleの検索広告を見ると、また違うことが分かります。

freeeは会計ソフトだけでなく、電子契約や年末調整など、さまざまなサービスがあり、サービスごとに広告を出しています。マネーフォワードも同じで、「クラウド連結会計システム」や「素早く精度の高い予算計画を」といった広告が出ていました。

このように見ていくと、競合が何を売ろうとしているのか、誰に売ろうとしているのかが、なんとなく分かってきます。

まずは競合が広告を出しているかどうかを確認する

調べるときに最初に確認していただきたいのは、競合が広告を出しているかどうかです。競合が広告を出しているのであれば、広告からお客様が来ている可能性があります。

次に、ターゲットとクリエイティブを見ます。ただし、ターゲットの設定そのものが見られるわけではありません。クリエイティブの中身や文章から「おそらくこういう人に向けた広告だろう」と推測することになりますが、推測で十分です。

見えたものは、クリエイティブを作るときの参考にすることもできますし、逆のアプローチをとって、まったく違う方向の広告にする判断にも使えます。

ベンチマークの会社はこうしている、一番身近な競合はこうしている、ということが分かれば、あとは自社がどうするかを決める段階です。うまくいっている他社の広告を参考にできれば、少しリードしてスタートできるので、有利に広告運用を始められるのではないかと思います。

見えるのはクリエイティブだけで費用やキーワードは分からない

もちろん、完璧なものではありません。もともとマーケティングのために作られたものではないからです。

費用、表示回数、キーワードといった設定は見えません。分かるのは、どの会社がどんなクリエイティブを出しているのかだけです。今回紹介した2つで見られるのも、GoogleとMetaの広告に限られます。

完璧ではなくても、いろいろなことを示してくれます。自社も広告を出すかどうか、自社の広告をどの方向にするかを検討する、一つの材料として使うことをおすすめします。

もう一つお伝えしておきたいのは、この2つがいつまで今の形で使えるかは分からない、ということです。方針が変わって、見られなくなったり、制限されたりすることがあるかもしれません。

まとめ

  • GoogleとMetaの広告は、無料で誰でも調べられる
  • もともとは広告の透明性のための仕組みだが、マーケティングにも使える
  • 見えるのはクリエイティブだけなので、自社の広告を検討する材料の一つとして使う

今のうちに、まずは自社の競合の名前を入れて、どんな広告を出しているのかを調べてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

松本孝行の写真

松本 孝行(株式会社キヨスル 代表取締役)

兵庫県伊丹市出身。2006年に立命館大学経営学部を卒業し、パソコンソフトの卸売会社、総合商社の子会社を経て、2008年に独立。2011年ごろから、SEO対策の文章制作をきっかけに、リスティング広告・アクセス解析・SNS広告を独学で身につけ、Web広告とマーケティングの支援を続けています。短期大学や職業訓練校で、Webサイト制作やECマーケティングの講師も10年以上担当してきました。

株式会社キヨスルは、大阪の「Web集客のセカンドオピニオン」です(Google Partner認定)。社内に広告の専門家がいない会社のために、広告の診断・運用代行・継続の顧問、GA4の計測、広告の初期設定をお引き受けしています(1媒体5万円〜)。

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